2023/10/03
みなさんこんにちは。今から音楽を始めたい超・初心者のための新宿バンドサークル「おとかぞく」です。
本日のピックアップレッスンはこちらの男性!
約半年前におとかぞくにご加入されたこちらの男性は、お仕事帰りの時間にほぼ毎日ギターレッスンに通ってくださっています。
その成果もあり、最初は全くの初心者でしたが、今では最強の新人としておとかぞくメンバーからの信頼も厚いです。
この男性の凄いところは「基礎練習をしっかりやること」です。
毎日19時くらいにお見えになって、1時間以上は必ずウォーミングアップの基礎練習をこなします。
最初のうちはどうしても「早くこの曲を弾きたい!」という気持ちが勝ってしまって、基礎練習やウォーミングアップを疎かにして曲の練習に入ってしまう方も多いですが、それではいずれ上達が止まってしまいます。
もちろん趣味として楽しむために音楽を始められたと思いますのでそれでも構いませんが、やはり基礎練習をしっかりやる人の上達ぶりは別格です。
本日は基礎練習の意味と大切さについてお話ししたいと思います。
基礎=一番カンタンな方法
よく耳にする「基本が大事だ」「基礎練習を疎かにするな」という言葉は、本質的にはどういう意味なのでしょうか?
例えば引っ越し業者の方などを見ると、重い冷蔵庫や洗濯機などを一人で軽々と運んだりしています。
全員が全員ムキムキなわけでもなく、線の細い男性や女性だって軽々と持ち上げて運んでいる姿を目にすることがあります。
彼らは重いものを持ち上げるコツを知っているのです。「この角度で持ち上げれば楽だよ」「身体のこの部分で持つと軽いよ」など、これがコツであり、基本です。
つまり基礎とは、一番カンタンな方法のことです。
スポーツなどを例に挙げても同じです。
野球のバッティングで一番ヒットが出やすい打ち方、ゴルフのスウィングで一番遠くに飛ばせる体重移動、ボクシングのパンチで一番効かせるための力加減・・・などなど、全ての事には「コツ」つまり「力学的に一番カンタンな方法」が存在します。
基礎練習とはそのポイントを体に染み込ませ、最も楽に、最も疲れにくく、最も大きな結果を生み出すための方法を学ぶことです。
上手くならない人はわざわざ難しいことをやっている
音楽やギターだけに限らず、上達が遅い人はその基礎(コツ)を知りません。
あるいは知っていながらそれを無視してしまっています。
例えば、初心者の方がある曲を100回練習した場合と、同じ曲をプロが初めて弾いた場合ではどちらが上手いでしょうか?
当然プロの方がはるかに上手いはずです。
それでは何が違うのでしょうか?それは「基礎力」です。
初心者の方でよく間違いがちなポイントでもあるのですが、「この曲をひたすら何十回何百回も弾いていればいつか上手くなるはずだ!」と思うのですが、これは間違いです。
基礎力を上げずにその曲を何百回何千回繰り返しても、上達することはありません。
その点プロは基礎が出来ているので、初めて弾いた曲でもいきなり上手いのです。
プロは曲の練習などしていない
プロの方の練習を見ていると、実に地味なものです。
初心者の方から見ると「それって練習になっているの?」と思ってしまうくらい、同じフレーズをゆっくり丁寧に、それこそ気の遠くなるような回数を繰り返します。
これは何をしているかと言うと、基礎力を高めているのです。
ピッキングの向きは正しいか?ピッキングの強さに無駄はないか?
運指は合理的に出来ているか?無駄な動きはないか?より効率的な動きはないか?
などを気にしながら同じフレーズを延々と繰り返します。
それに対して上達しない方の練習というのは非常に雑です。
間に合わない速度でバタバタと弾いていたり、ミスをしても気にせず繰り返したりしてしまいます。
それでは上手くなるはずがありませんよね。
曲の練習は確かに楽しいですが、それは「今のレベルでその曲を弾いているだけ」です。
ドラクエやFinal Fantasyなどのロールプレイングゲームに例えて言うなら、Level1のパーティーでラスボスに挑んでいるようなもの。勝てるわけがありません。
ではどうするかと言うと、一つ前の街に戻って勝って当然のザコ敵をたくさん倒し、経験値を得てレベルを上げます。
それは決してドキドキする体験ではなく、とても地味で地道な作業です。
しかしそういう作業を繰り返した先に、本当の意味でのレベルアップがあります。
最近なかなか上達を感じないなぁと思っているミュージシャンの皆様、もしかしたらご自分のレベル以上のものに挑戦していませんか?
一つ前のレベルに戻って、弾けて当然だと思っていたフレーズを丁寧に繰り返してみてはいかがでしょうか?
その先に本当のレベルアップが待っています。