2025/03/15
みなさんこんにちは。
今から音楽を始めたい超・初心者のための新宿バンドサークル「おとかぞく」代表のひろです。
近年ではYouTubeなどの普及により、ボイストレーニング動画、ギターレッスン動画などを始め、音楽レッスン動画を多く見つけることが出来ます。
おとかぞくに通ってくださる方の中にも、そのような動画で勉強したという方も多くいらっしゃいます。
しかしその反面、
・ミックスボイスの出し方をYouTube動画で見たけど出来るようにならない
・ギターレッスン動画を毎日見ているけど上達しない
という方も多いようです。
今回は「なぜレッスン動画を見ても上手くならないのか」、その理由をご説明させていただきます。
あなたは動画を見ているが、動画はあなたを見ていない
レッスン動画を見ても上手くならない理由を一言でお伝えするとしたら、
動画はあなたを見ていないという一言に尽きます。
ボーカルのミックスボイスを出す方法、ギターのピッキングが速くなる方法、ドラムのストロークが上達する方法など様々な動画が出ていますが、その動画を見て練習をしている場面を、動画内の先生は見てくれていないのです。
例えばあなたが間違った発声をしていても、おかしなフォームで弾いていても、それが間違っていると教えてくれることはないわけです。
特に音楽においては脱力が非常に重要です。
ボーカルでも力を抜いた発声、ギターやピアノでも力を抜いた状態でのフィンガリング、ドラムでも脱力した状態でのストロークなど、とにかく脱力は全てのミュージシャンにとって永遠の課題と言えます。
しかし、レッスン動画で覚えたフレーズをそのまま弾いていても、自分が脱力出来ているかどうかは誰も指摘してくれないわけです。
実はガチガチに力んで弾いてしまっているかも知れません。
ピアノなどでも本来このフレーズは親指と小指で弾くと上手く弾けるのに、実際にはあなたは人差し指と薬指を無理やり開いて弾こうとしているかも知れません。
大事な部分が間違っているといくら練習しても無駄ですし、それを指摘してれるリアルな場所での先生の存在というものは非常に大きな役割を果たしていると言えます。
音楽はやればやるほど上手くならない
昭和のスポ根世代の考え方としては「努力すればするほど上手くなる」と言いたいところですが、残念ながら音楽技術の上達はそれほど甘くありません。
間違った方法で100回練習してしまうと間違った癖が体に染みついてしまい、上達どころか下手になってしまうこともあり得ます。
正しい練習をしている方にとっては「上達=回数」と言って差し支えありません。フォームや脱力、喉の開き方やピッキングの方向など、正しい練習法であれば繰り返せば繰り返すだけ上達します。
しかしどれか一つでも間違っていると、「回数=退化」となってしまいます。
音楽の上達にまず必要なのはコツを知ることです。コツを知った後は「上達=回数」です。
レッスン動画などでももちろん「ミックスボイスのコツ」「ギター速弾きのコツ」などのタイトルで教えてくれる動画も多くあるのですが、その動画を見たあなたがコツを習得できたかどうかは分からないという点に問題があります。
レッスン教室に実際に通うのであれば先生からご指摘いただけると思いますが、動画ではどうしても一方通行になってしまい、現在の自分の状態を客観的に見てもらえないという点で不足があると言わざるを得ません。
コツとは「一番かんたんな方法」のこと
音楽だけでなくスポーツや勉強、仕事やパソコン操作などにおいてもコツを知ることは非常に重要です。
それではコツとは何のことかというと一番かんたんな方法のことです。
例えば引っ越し屋さんなどは大きな家具や重い家電などを運んでくれるわけですが、引っ越し屋さんで働いている人が全員ムキムキゴリゴリのマッチョというわけではありません。細い男性もいれば、女性もいたりします。
なのにテレビや冷蔵庫などを軽々と持ち上げ、トラックに運び込んでいくわけです。
彼らは「重い物を一人で持ち上げるコツ」を知っているのです。
それと同様にどの世界でもプロという人達はコツを知っている、つまり一番かんたんな方法を知っています。
・冷蔵庫のこの部分に肩を当てて立ち上がると簡単に持ち上がる
・裏声から始めてあくびのように声を出すとミックスボイスになりやすい
・ピックはこの角度で持ってこの角度で弦に当てると抵抗なく速く弾ける
といった感じで、その分野のプロの人というのは長年の訓練の積み重ね、または失敗から学んだ新しい視点により、誰でも出来る簡単な方法あるいは自分の本来の力以上の結果を出せる方法を見つけ出しているわけです。
そのコツを学びたいからレッスン動画を見るわけですがこれは非常に繊細な部分で、ちょっとした呼吸の遅れ、目では見えない筋肉の動き、プロの耳でしか感じ取れない音の力みなどから「この生徒さんはここを間違って練習してしまっている」と先生が感じ取り、指摘した上で正しい練習方法を改めて教えてくれるわけです。
これはレッスン動画では得られない価値と言えると同時に、音楽の上達にとってはこの価値こそが最も重要です。
レッスン動画で勉強するのはほぼ独学
レッスン動画を見て楽器を練習することは現代では当たり前ですが、実はそれはほぼ独学と言って差し支えありません。
私自身も音楽だけでなくビジネスに関してや動画編集に関してなど、多くの書籍やYouTube動画を参考にさせていただき、私としてはその著者や動画制作者のことを「先生」だと思っています。
しかしこれは実際には「独学」と分類される学習方法です。
もちろん実際のレッスンに通うことなくYouTube動画などだけでメキメキ上達する方も多く存在しますが、彼らはとても器用であったり理解力が高かったり、もしくはもともと音楽的センスが高い場合がほとんどです。
誰かが演奏している動画を見てそのまま真似が出来る人というのは非常に有能である証で、私を含む多くの人はそれほど器用ではありません。
正しいつもりで練習していてもいつの間にかフォームが狂ってしまっている、脱力しているつもりでも無意識のうちに力んでしまっているような場面も多々あります。
繰り返しとなりますが、一つでもやり方を間違っている練習は繰り返すほど下手になります。
野球やテニスの素振りなども何百回何千回と繰り返すわけですが、それは人間の体には同じ動きを繰り返すと体に染みつくという習性があるからです。
それは同時に、間違った動きも染み付くという意味です。
間違った動きだけは都合よく染み付かず、正しい部分だけが都合よく染み付くということはあり得ないのです。
正しい動きやフォーム、また脱力などを身に着けたあとは独学でも結構ですが、それを完全に身に着けるまではやはりレッスン動画ではなくリアルな場所での実際のレッスンに通う方が正しいコツを身に着けるためには有効です。
レッスン動画はこんな時に非常に有効!
しかしながら、やはりYouTubeなどのレッスン動画は多くの方が視聴し、学びを深めているのも現実です。
この項ではどのような場合にレッスン動画が有効であるのか、いくつか例を挙げてご紹介させていただきます。
1.音楽理論を学びたい場合
技術的なことではなく知識的なことであれば、動画での解説は非常に有効です。
もちろん技術面のレッスン同様、間違いを指摘してくれるわけではないものの、知識面での学びを提供してくれる動画は学校の授業のようなものですから、確実に身に着いたかどうかは別として、そういった理論があることを知るという意味では非常に意味があると言えます。
動画で見ても分からなかった箇所を後日レッスン教室の先生に質問するということも出来ます。
2.練習フレーズを知りたい場合
日々コツコツと積み重ねる基礎練習や指のトレーニングの方法を知るためにも、レッスン動画を見ることは非常に重要です。
例えばギタリストなどは100人いれば100通りの基礎練習を行っています。
ギターだけでなく楽器の基礎練習には数えきれないほどパターンが存在しますが、やはりどれを好んで日々取り入れるかには個人差があり、ご自身の苦手分野を克服する基礎練習、現在の課題曲に通じる基礎練習など、同じ人でも毎日こなすフレーズは時期によって変わったりもします。
その結果として、100人の先生に基礎練習のやり方を聞けばおそらく100パターン以上の基礎練習法を知ることが出来ます。
特に初心者のうちは基礎練習が非常に重要ですし、基礎練習のパターンもあまり多くはご存知ないと思いますので、色々なレッスン動画を見て多くのパターンの基礎練習法を知ることが出来ます。
しかしこちらもやはり間違ったやり方やあなたの現在のレベルに適していない基礎練習を行ってしまう可能性もあるため、覚えた基礎練習フレーズをレッスン教室の先生に実際に見てもらって、今の自分に適しているか、やり方は合っているかなどを確認するとより良いでしょう。
選ぶべきレッスン教室の条件
既にご理解いただけたかと存じますが、レッスン動画を見ても上達できなかったあなたにとって選ぶべきレッスン教室の条件とは、あなたのことを見てくれる先生のいる教室であると言えます。
あなたの練習風景をしっかりと確認し、間違った練習法を見つけた場合には正してくれ、悪い癖のつきそうなフォームで練習していたら指摘してくれる、そんなレッスン教室であればどんな方でも上達できると思います。
ただプリントを渡して終わり、レッスン動画を見せてあとはほったらかしの教室では、YouTubeでレッスン動画を見て独学するのと同じです。
先生がしっかりとあなたの練習している場面を確認し、あなたから質問しなくても先生の方からどんどん教えに来てくれて、あなたの悩みを一緒になって考え、あなたの上達を一緒になって喜んでくれる先生のいる教室を選んでみてください。